児童精神医学グループ

児童グループは、地域に根差しかつグローバル化に対応できる児童思春期精神科医を養成することを目的として札幌市からの寄附金により平成26年4月1日付けで北海道大学大学院医学研究科児童精神医学講座が開設されたことに始まります。2025年4月から北海道大学病院子どものこころと発達センターに改組され、同年10月より6-1の開放病棟を改造し個室の6床の児童思春期病床を作り児童思春期の入院に対応しやすい体制を構築しました。増加する摂食障害や総合病院の児童精神グループでないとできない治療を拡大しています。

外来初診・再来の数ともに増加し待機時間の延長が顕著になり大きな問題となっているなか初診の予約の取り方の変更するなど、より緊急性の高い症例がアクセスしやすい体制を構築しています。院内の小児科からのコンサルテーション・リエゾンの症例も増加し隔週で小児科とのカンファレンスを開始し、小児緩和ケア―の取り組も開始しました。HPVワクチン接種の再定期化とともに増加したHPVワクチンの副反応への対応に関してHPVワクチン副反応支援センターへの協力など多様な役割を担っています。

札幌市とも協力し、「札幌子どもの心の診療ネットワーク事業の中核病院」としてコンシェルジェ事業や地域の児童思春期精神科医連携に貢献しています。コンシェルジェ事業は、札幌子どもの心の診療ネットワーク事業の一環であり、全国初となる患者を適切な医療機関へスムーズに紹介することを目的とした「札幌子どものこころのコンシェルジュ事業」システムが軌道に乗りさらには「さっぽろ子どものこころの連携チーム事業」により他職種間での連携を密にし、地域の児童精神科医医療の底上げを行う事業を通じ教育・臨床の地域の拠点機関として機能しています。

また「さっぽろ子どもの自殺危機対応チーム事業」を2025年度から本格的に稼働させ増加する子どもの自殺に対応しています。豊富な患者データを利用した研究、脳磁図を用いた研究、エコチルと協働した研究など多くの研究の機会にも恵まれています。現在、子どものこころ専門医研修期間であり子どものこころ指導医も2名おり充実した研修を受けることもできます。

子どものこころと発達センターホームページ

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