お知らせ
Progress in Neuro-Psychopharmacology and Biological Psychiatryへの論文発表(橋本直樹 准教授)
2026年01月19日
当科准教授の橋本直樹先生と助教の石川修平先生らの論文がProgress in Neuro-Psychopharmacology and Biological Psychiatryに掲載されました。
Optimizing multi-site schizophrenia differentiation: MRI harmonization with 20 controls per scanner in a study of 3560 subjects across 15 MRI scanners
<概要>
統合失調症では脳MRIで体積の変化が報告されていますが、実際には病院ごとにMRI装置や撮像条件が違うため、単純比較が難しい(いわゆる“装置差/バッチ効果”)という問題があります。臨床で使える指標にするには、ここを越える必要があります。
私たちは以前、統計モデル(GLM)を使って装置差を補正する方法を提案しました。健常者データから「年齢・性別・頭の大きさ(TIV)」の影響を考慮したモデルを作り、測定値がモデル予測からどれだけズレるか(残差 ε)を指標として用います。
今回の研究では、この方法を現場で実装するために、各装置で健常者が何人必要かを大規模データで検証しました。15台のMRI、統合失調症1179名・健常者2381名を解析した結果、各装置あたり健常者20名が一つの目安になることが分かりました。性能(AUC)は0.66〜0.83(全体で0.74)で、代表的な補正法(ComBat)や機械学習(ランダムフォレスト)と同程度でした。
装置が違っても使える条件(健常者20名)が見えてきたことで、多施設MRIをより実用的な臨床指標へ近づけられそうです。
