お知らせ

European Eating Disorders Review誌に論文発表(櫻井遥香院生・石川修平助教)

2026年03月18日

当教室大学院生の櫻井遥香さん、助教の石川修平先生らの論文が、European Eating Disorders Review誌に掲載されました。

【論文名】Adverse Childhood Experiences and Anorexia Nervosa: Mediating Mechanisms and Risk by Adversity Patterns

【掲載URL】http://doi.org/10.1002/erv.70101

<概要> 本研究では、日本における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)問題および社会全般に関する健康格差評価研究ならびに日本における社会と新型タバコに関するインターネット調査研究プロジェクト(JACSIS/JASTIS研究)のデータを基に、小児期の逆境的体験と神経性やせ症との関連、さらにその関係がどのような要因によって説明されるのかを検討しました。解析の結果、小児期の逆境的体験が多いほど神経性やせ症の有病率が高いことが示されました。また、孤独感や心理的苦痛、ネガティブな考え込みが、逆境的体験と神経性やせ症を結びつける上で重要な役割を果たしていることが分かりました。そして、これらをまとめて捉えた情動的苦痛は、逆境的体験が神経性やせ症のリスクにつながる過程に深く関わっていました。さらに、逆境体験は複数重なって起きることが多いため、逆境体験をいくつかのパターンに分類し、パターンによってリスクや関連する要因が変わるかも検証しました。その結果、逆境パターンの違いによる差は限定的で、逆境体験が積み重なることがリスク上昇により強く影響することが示唆されました。この知見は、神経性やせ症の予防や早期支援を考える上で、小児期の逆境体験の有無だけでなく、孤独感や心理的苦痛、考え込みといった状態に目を向けた支援が重要である可能性を示しています。

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